力学

誰でも分かる!パッシブトルクの原理をどこよりも詳しく解説

パッシブトルク打法#1

2018年のゴルフレッスン界の流行語大賞である「パッシブトルク」について解説します。

とは言うものの、世間一般に言われているパッシブトルクは力学的・スイングのメカニズム的に間違った解説が多いと言えます。

 

「本当のパッシブトルク」とはどういう力なのかを理解してください。

パッシブトルクとは?
  • 「パッシブトルク」とは、慣性モーメントのこと
  • 「パッシブトルク打法」とは、シャローイングのこと

本記事では、力学的な視点からパッシブトルクを解説します。

力学的「パッシブトルク(慣性モーメント)」について

  • パッシブトルクの原理
  • パッシブトルクは必ず発生する
  • パッシブトルクには、プラスとマイナスの向きがある
  • 正しいフェースローテーションをすることで、プラスの向きのパッシブトルクが必ず発生する

「パッシブトルク」は物理用語ではありません。

ゴルフスイング解説の中で作られた「造語」と言えます。

 

当サイトでは、

  • パッシブトルク=慣性モーメント
  • パッシブトルク打法=シャロースイング

と解釈をして解説をしています。

 

パッシブトルクとは?発生する原理は簡単

パッシブトルクとはどういう力か?

英語でPassive(パッシヴ)Torque(トルク)と表記します。

  • Passive:受動的な
  • Torque:回転する力

パッシブトルクとは、「勝手に回る力」と要約できます。

パッシブトルクを力学的に言うと、「慣性モーメント」のことです。

(※分かりやすく回転モーメントと言う場合もある)

 

パッシブトルクは身体の動きに関係なく、ゴルフクラブが勝手に回る力が生まれることです。

言い方を変えると、

テニスラケットや野球のバットと異なり、ゴルフクラブはパッシブトルクが発生するように作られています。

パッシブトルクは特別なスイングから生まれるものではなく、どんなスイングをしても必ず発生する力です。

パッシブトルクとは、慣性モーメントのこと

 

パッシブトルクとは、誰もが知っている「あの動き」

パッシブトルク1クルッと回転する力がパッシブトルク(勝手に回る力)

 

写真のようにヘッドを立てると、ゴルフクラブはクルッと回転します。

これがパッシブトルク(勝手に回る力)です。

  • 物理学(力学)では、「慣性モーメント(回転モーメント)」
  • ゴルフ業界では、「ネック軸周りの慣性モーメント」

ヘッドの重心がシャフト軸からズレている為に発生する力で、テニスラケットや野球のバットにパッシブトルクは存在しません。

パッシブトルクは、ゴルフクラブだけの特徴と言えます。

 

パッシブトルクは、必ず発生する

パッシブトルクは、どんなスイングをしても必ず発生する力です。

パッシブトルクを特別なスイングでのみ発生する特別な力だと勘違いしている人がいますが、それは間違いです。

プロゴルファーでも、初心者ゴルファーでも、ゴルフクラブを振ればパッシブトルクは必ず発生します。

パッシブトルクが必ず発生するように設計されているのがゴルフクラブです。

重心深度・重心角度が大きければ、発生するパッシブトルクも大きくなります。

パッシブトルクは、どんなスイングをしても必ず発生する力

 

パッシブトルクは、プラスの向きとマイナスの向きがある

パッシブトルク3フェースが閉じる向きがプラス

 

パッシブトルク(慣性モーメント)には、回転の方向が存在します。

  • フェースが閉じる回転:プラスの方向
  • フェースが開く回転:マイナスの方向

ゴルフスイングは、パッシブトルクがプラスの向きに発生させる事が大切です。

初心者ゴルファーが万年スライスに悩んでいる原因は、常にマイナスの方向にパッシブトルクが発生するスイングをしているからです。

プラスの向きのパッシブトルク

インパクトの瞬間にパッシブトルクがプラスの向きに発生していると

  • ボールを押す力になり、飛距離アップに繋がる
  • 俗に言う「捕まり」が良くなる

 

マイナスの向きのパッシブトルク

インパクトの瞬間にパッシブトルクがマイナスの向きに発生していると

  • ボールを力が伝わらず、飛距離ロスに繋がる
  • スライスの原因になる

 

パッシブトルクとは?

ネック軸まわりの慣性モーメントのこと

スイングに関係なく必ず発生する

プラスの向きとマイナスの向きがある

 

本当のパッシブトルクを解説

正しいフェースローテーションが重要

パッシブトルクをプラスの向きに発生させるためには、正しいフェースローテーションが重要になってきます。

フェースローテーションはゴルフスイングの基本中の基本です。

インパクトゾーンで正しいフェースローテーションをすることができれば、プラスの向きのパッシブトルクは自然に発生します。

ゴルフスイングの基本中の基本!フェースローテーションのメカニズム

 

初心者ゴルファーは常にマイナスの向き

パッシブトルク4マイナスの向きだと力が伝わらない

 

初心者ゴルファーや常にスライス回転のボールを打ってしまう人は、パッシブトルクがマイナスの向きに発生するスイングをしています。

飛球線方向に対してマイナスの向きに力が働きますので、インパクトでボールに当たり負けをして飛距離を大きくロスする結果になります。

  • トップでのシャフトクロス
  • ダウンスイングでフェースが被る
  • インパクトでフェースが開く

これらの症状は、全てパッシブトルクがマイナスの向きに発生してしまいます。

マイナスの向きに発生したパッシブトルクに抵抗するために、腕に余計な力を入れるクセの原因にもなります。

インパクトゾーンで正しくフェースローテーションが出来るスイングを身に付けることが先決です。

 

上級者ゴルファーはプラスの向き

パッシブトルク5ボールが捕まる感覚

 

上級者ゴルファーは、パッシブトルクをプラスの向きに発生させるスイングを身につけています。

つまりゴルフスイングの基本であるフェースローテーションが正しく出来ていると言えます。

腕に力を入れる必要もありません。

シャフトを寝かせたり、ヘッドを後方に倒したり、何か特別なスイングをする必要もありません。

正しいスイングをすれば、プラスの向きのパッシブトルクが自然に発生します。

ナチュラルなドローボールを打てるようになれば、パッシブトルクを利用出来ていると言えます。

 

世界のトッププロはプラスの向きを更に大きくしている

パッシブトルク6大きな力でボールを押せる

 

世界のトッププロは通常発生するプラスの向きのパッシブトルクを更に大きくするようなスイングをしています。

パッシブトルクを大きくする方法は、ヘッドスピードを上げること。

ヘッドスピードが上がれば、自然にパッシブトルクも大きくなります。

ただし、パッシブトルクが大きくなると、発生した力をコントロールすることが難しくなります。

タイミングが少しでも狂うとスライスやフックの原因になります。

世界のトッププロがドライバーで曲げてしまうのは、パッシブトルクが大きくなり過ぎてその力をコントロールするのに苦労しているからです。

一般のアマチュアゴルファーのスライス・フックとは原因が根本的に異なります。

 

パッシブトルクの原理は、初心者こそ知ってほしい

パッシブトルクにはプラスの向きとマイナスの向きがあること。

万年スライスを撲滅のために、初心者に必要不可欠な知識です。

スライスの根源的な原因は、パッシブトルクがマイナスの向きに発生していることです。

正しいフェースローテーションを身に付ければ、パッシブトルクがプラスの向きに発生する感覚が分かるようになります。

ゴルフスイングの基本中の基本!フェースローテーションのメカニズム

 

パッシブトルクに関する簡単な解説はここまでです。

ここから先は少し深掘りした内容を解説します。

 

パッシブトルクを大きくする方法

トルク(回転する力)は軸方向の力に比例する

パッシブトルク9シャフトを引っ張る力が大きいほどパッシブトルクも大きくなる

 

一般的にトルク(回転モーメント)は、回転軸方向に加わる力の大きさに比例します。

ゴルフクラブの場合、シャフトのグリップ方向に大きな力が加わるとパッシブトルクは大きくなります。

つまり、パッシブトルクを大きくする(ボールを捕まえる力・ボールを押し込む力を大きくする)方法は、シャフト方向に大きな力が加わるスイングをすることです。

 

ヘッドスピードを上げるとパッシブトルクは大きくなる

パッシブトルク10遠心力と同じ力でシャフトを引っ張る力が生まれる

 

パッシブトルクを大きくする簡単な方法はヘッドスピードを上げることです。

スイングをすると、ヘッドには遠心力が生まれます。

それと同時に、遠心力と反対方向にシャフトを引っ張る力(向心力)が生まれます。

ヘッドスピードを上げると遠心力も大きくなり、シャフトを引っ張る力も大きくなります。

トルク(回転モーメント)の力学的特性として、引っ張る力が大きくなればトルク(パッシブトルク)も大きくなります。

 

ヘッドを加速させる方法

パッシブトルク(回転モーメント)を大きくするためには、ヘッドスピードを上げる必要があります。

ここでは、ヘッドスピードを上げるための2つの基本動作を紹介します。

  1. シャロースイング
  2. 肩の回転

 

シャロースイング

トップからの切り返しで、シャローイングの動きを入れることはヘッドスピードを上げるための基本動作です。

シャローイングの動きは簡単で、右手をクルッと回すだけです。

シャフトを寝かせる、腕を真下に下ろすなどの動きは必要ありません。むしろスイングを乱す行為になります。

シャローイングは、野球(ピッチング、バッティング)・テニス(フォアハンド、サーブ)にも見られる腕の先端を加速させるための基本動作です。

シャロースイングの動きを身につけるだけでヘッドスピードは簡単にアップさせることができます。

【シャロースイングのメカニズム】右手をクルッと回すだけ!

 

肩を回転させる

肩の円運動首の根っこを軸にした回転(円運動)

 

肩を回転させる動きは、ゴルフスイングの要の動きです。

肩を大きく早く回転させることで、ヘッドスピードはアップします。

肩を大きく回転させるポイントは、首の付け根を回転軸として認識することです。

一般的には、背骨を回転軸にするよう解説されていますが、ゴルフスイングの回転軸は首の付け根の部分が正解です。

首の付け根を軸にすることによて、肩は大きく早く回転させることができます。

手打ちスイングをしている人は、肩の回転が止まっており腕を振り回すことでヘッドスピードを上げようとします。

【右サイドでクラブを捌くメカニズム】スイングの要は肩の回転

 

クラブを引っ張ろうとしない

意識的にシャフトを引っ張ろうとしないように注意してください。

  • シャフトを引く
  • シャフトを引っ張る

このように解説している人が多くいますが、シャフトを引っ張る意識は必要ありません。

  • ヘッドスピードUP → 向心力UP
  • 向心力UP → パッシブトルクUP

ヘッドスピードがアップすることによって、シャフトを引っ張る力(向心力)もアップします。

シャフトを引っ張る力がアップすると、パッシブトルク(回転モーメント)もアップします。

 

腕でシャフトを引っ張ろうとする意識は、一時的にはヘッドスピードアップの効果はあります。

しかし、常に引っ張る意識を持って練習をしていると、スイングを大きく崩してしまい手打ちスイングになります。

クラブを引っ張る意識は、短期的には効果がありますが、長期的に見るとマイナスの効果しかありません。

 

シャロースイング・肩の回転でヘッドスピードは一気に上がります。

シャフトを引っ張る力(向心力)は、ヘッドスピードが上がったときの副産物です。

パッシブトルク(回転モーメント)を大きくしたい場合は、ヘッドスピードを上げることだけを考えてください。

【シャロースイングのメカニズム】右手をクルッと回すだけ!
【右サイドでクラブを捌くメカニズム】スイングの要は肩の回転

 

パッシブトルクに関する間違った認識

腕を真下に下ろす、シャフトを寝かせる意識は必要ない

一般的に解説されているパッシブトルク打法

  • 腕を真下に下ろす
  • 切り返しでシャフトを寝かせる
  • 重力(自由落下)を利用する

このような解説が目立ちます。

トップの位置でフェースを開いてスイングすると、確かに上記のようなスイングに見えますが、意識するポイントがそもそも間違えています。

腕を真下に下ろす動きや、シャフトを寝かせようとする動きは、無駄な動きを加える事になり スイングが乱れる原因になります。

 

重力(重力加速度)の影響はほとんどゼロ

パッシブトルク打法の解説のなかで、重力・自由落下・サイクロイド曲線など重力に関する記述もよく見られます。

ゴルフスイングの運動系のなかでは、重力(重力加速度)の影響はほとんどありません。

ゼロではありませんが、無視できるレベルの小さな力です。

パッシブトルク(回転モーメント)は自然に発生する力であって、重力の影響を受けて発生する力ではありません。

 

パッシブトルク打法の解説では、とにかく下に下にの意識が強く、出来るだけシャフトを寝かせてスイングすることが正解のように定義されていますが、下に動かす意識は捨ててもらって大丈夫です。

正しいフェースローテーションが出来れば、パッシブトルクは自然に発生します。

パッシブトルクの原理 まとめ

  • パッシブトルクとは、慣性モーメントのこと
  • パッシブトルクは、必ず発生する力
  • パッシブトルクは、プラスの向きとマイナスの向きがある
  • ヘッドスピードを上げると、パッシブトルクも大きくなる

パッシブトルクとは慣性モーメントのこと

パッシブトルクは、「受動的に回転する力」「勝手に回る力」と訳することができます。

これは、ゴルフクラブに発生する「慣性モーメント(回転モーメント)」のことです。

ゴルフ業界では、「ネック軸周りの慣性モーメント」と表現されています。

 

パッシブトルクは必ず発生する力

パッシブトルクは、どんなスイングをしても必ず発生する力です。

特別なスイングをしたときだけに発生する特別な力ではありません。

 

パッシブトルクには向きがある

パッシブトルクには、プラスの向きとマイナスの向きがある。

インパクトの瞬間、パッシブトルクをプラスの向きに発生させることが大切です。

初心者ゴルファーは、マイナスの向きに発生しているので飛距離が伸びず常にスライスに悩んでいます。

 

パッシブトルクを大きくする方法

パッシブトルクを大きくする方法は、ヘッドスピードを上げること。

パッシブトルク(ネック軸周りの回転モーメント)を大きくするためには、シャフトのグリップ方向に引っ張る力を大きくする必要があります。

グリップ方向に引っ張る力を大きくする方法は、ヘッドスピードを上げることです。

 

特別な動きは必要ない

パッシブトルクを発生させるための特別な動きは必要ありません。

  • 腕を下げる
  • シャフトを真下に下ろす
  • シャフトを寝かせる
  • フェースを回転させようとする動き

パッシブトルクは、文字通り「自然に発生する力」です。

意図的にパッシブトルクを発生させようとする必要はありません。

腕を真下に下ろす、シャフトを寝かせる、フェースを回転させる、、、など余計な意識はスイングを乱す原因になるので注意してくだい。

 

パッシブトルクを大きくするために大切な動き

フェースローテーション

シャローイング

肩の回転

「パッシブトルク」は物理用語ではありません。

ゴルフスイング解説の中で作られた「造語」と言えます。

 

当サイトでは、

  • パッシブトルク=慣性モーメント
  • パッシブトルク打法=シャロースイング

と解釈をして解説をしています。

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